「寝ても疲れが取れない」
「身体が重い」
「なんとなく元気が出ない」
暑い日が続くと、このような「夏の疲れ」を感じることがあります。
暑さによる体温調節の負担、睡眠不足、食欲の低下、室内外の温度差などが重なると、身体の疲労が少しずつ蓄積していきます。
いわゆる「夏バテ」の状態です。
ただ、夏の疲労対策というと、
「栄養を摂らなきゃ」
「運動しなきゃ」
「何か疲労回復に良いことをしなきゃ」
と、頑張る方向に考えてしまうことがあります。
私は、暑さで疲れているときほど、まず【休むこと】が大切だと考えています。
そのうえで、
【身体の物流を整える】
【身体そのものの働きを支える】
という2つの視点から、セルフケアを考えてみます。
暑さ疲労・夏バテ対策で、まず大切なのは「休む」こと
暑さの中で身体は、体温を一定に保つために働き続けています。
汗をかいて熱を逃がしたり、皮膚の血流を調整したりすることも、身体にとっては仕事です。
さらに、暑さによって睡眠の質が低下したり、食欲が落ちたりすると、十分に回復できないまま次の日を迎えることになります。
これが何日も続けば、疲労が蓄積していきます。
だから、暑さで疲れているときは、
「疲れたから、何かしなきゃ」
ではなく、【まず休む】ことを優先したい。
ここを飛ばして、いきなり「疲労回復」を考えないことが大切です。
血行は「身体の物流」
休むことを前提に、その次に私が意識しているのが【血行】です。
私は、血行を「身体の物流」と考えています。
経済活動では、商品を必要な場所へ届け、不要になったものを回収する「物流」があります。
これが滞ったら、困りますよね。
身体の中でも、似たようなことが起きています。
血液は、酸素や栄養素など、身体に必要なものを運びます。
また、身体の中で不要になった二酸化炭素や、尿素・クレアチニンなどを、処理・排泄する場所へ運ぶ役割もあります。
つまり血液は
【必要なものを届ける】
+
【不要になったものを運び出す】
という働きを担っています。
だから私は、血行を「身体の物流」と考えています。
身体の物流が滞ると、どんなことが起こる?
もし、身体の物流がスムーズにいかなかったらどうでしょう。
必要な酸素や栄養素が、身体のすみずみまで届きにくくなります。
一方で、身体の中で不要になったものを運び出す働きにも影響します。
その結果
- 身体が重く感じる
- 疲れが抜けにくい
- 筋肉がこわばる
- 手足が冷える
- むくみやすい
など、さまざまな身体の不調につながることがあります。
もちろん、これらの症状の原因がすべて血行不良というわけではありません。
ただ
「必要なものは、ちゃんと届いているかな?」
「不要になったものは、ちゃんと運び出せているかな?」
という視点を持つことは、身体のケアを考えるうえで役立ちます。
特に疲労を感じているときには、身体の「物流」を整えるという考え方を、私は大切にしています。
疲労回復に血行を促すケアを取り入れる理由
肉体的な疲れを感じたとき
- ストレッチをする
- マッサージを受ける
- ゆっくりお風呂に入る。
こうしたケアをする方は多いと思います。
これらは、身体を温めたり、筋肉を動かしたりすることで、血行を促すことにつながります。
「身体を動かしたら少し楽になった」
「お風呂に入ったら身体がほぐれた」
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
もちろん、疲労の原因は血行だけではありません。
それでも、身体の物流をスムーズにすることは、疲れた身体を整えるための一つの方法だと私は考えています。
メディカルアロマで考える「血行促進」
メディカルアロマでは、精油を「好きな香りだから」という理由だけで選ぶのではありません。
精油に含まれる成分や薬理作用を考え「今の身体には、どんな働きかけが必要なのか?」というところから精油を選びます。
血行促進や、うっ血・鬱滞の除去を目的として使われる精油には、
- サイプレス
- ジュニパー
- シダー
- パチュリー
があります。
これらを組み合わせて、うっ血・鬱滞の除去を目的としたジェルを作るレシピもあります。

このように、メディカルアロマでは「香り」ではなく、目的に合わせて精油を選ぶことができます。
血行を整えたら、次に考えたい「強壮」
ここまでが【血行】の話です。
そして、もう一つ私が大切だと考えているのが【強壮】です。
血行促進が【身体の物流をスムーズにする】というイメージなら、
強壮は【身体そのものの働きを支える】というイメージです。
疲れている身体を無理に動かして「頑張らせる」のではありません。
身体が本来持っている働きを支える、という考え方です。
強壮を目的に使われる精油は
- アカマツヨーロッパ
- ローズウッド
- ワイルドキャロット
- シダー
があります。

腎臓や肝臓の働きにも目を向ける
強壮を目的に使われる精油の中には、腎臓や肝臓の強壮を目的とするものもあります。
腎臓や肝臓の役割は…
- 腎臓=血液をろ過して、老廃物や余分な水分などを尿として排泄
- 肝臓=栄養素の代謝をはじめ、さまざまな物質を処理
つまり、身体の中で不要になったものを処理・排泄し、身体の環境を整える働きにも関わっています。
「身体の物流」という視点で考えるなら、
【運ぶ】
↓
【処理する】
↓
【排泄する】
というところまで考えておきたい。
だから私は、血行促進だけでなく、「身体そのものの働きを支える」という強壮の考え方にも注目しています。
【精油豆知識】ワイルドキャロット
今回ご紹介した精油の中で、ちょっと面白いのが【ワイルドキャロット】です。
産地はフランスやチェチェン。種子を水蒸気蒸留して精油を抽出します。
そして、この精油……本当に「野菜っぽい」香りです(笑)
アロマというと、お花の華やかな香りや、優しい香りを想像する方も多いと思います。
ところがワイルドキャロットは、まさしく野菜。
なんというか、ワイルドです(笑)
にんじんが苦手な方は、この精油も苦手というケースがありました。
私は精油を選ぶとき、「どんな香りが好きか」ではなく、【どんな作用を目的に使うのか】という視点を大切にしています。
ワイルドキャロットも、そんなメディカルアロマらしい精油の一つです。
暑さ疲労のセルフケアは「休む→血行→強壮」の順番で
ここまでをまとめると、暑さで疲れた身体のセルフケアで、私が大切だと考えているのは、
【1.まず休む】
↓
【2.身体の物流を整える】
↓
【3.身体そのものの働きを支える】
という順番です。
「疲れているから、何かしなくちゃ」と焦る前に、まず休む。
そして、身体の物流を整える。
そのうえで、身体そのものの働きを支える。
この順番を意識してみてください。
メディカルアロマも、「何となく良さそうだから使う」のではなく、
「今の自分の身体には、どんな働きかけが必要なのか?」
というところから考えてみる。
それが、私が考えるメディカルアロマのセルフケアです。
香りを楽しむのではない、メディカルアロマ
アロマというと、「いい香り」「リラックス」というイメージが一般的かもしれません。
もちろん、香りを楽しむこともアロマの魅力です。
でも、メディカルアロマは、違います。
精油の成分や薬理作用に注目し、【何を目的に使うのか】というところから精油を選んでいきます。
血行促進、うっ血・鬱滞の除去、利尿、強壮など。
目的に合わせて精油を選ぶ。
これが、私がメディカルアロマをセルフケアに活かしている理由の一つです。
体験講座「初めてのメディカルアロマ」
「香りを楽しむアロマとは、ちょっと違うんだな」
「精油の作用から選ぶって面白そう」
そんなふうに感じた方は、体験講座「初めてのメディカルアロマ」へどうぞ。
精油を「香り」ではなく
「身体にどんな働きかけをするのか?」というメディカルアロマ視点をのぞいてみませんか?
メディカルアロマが初めての方にも、分かりやすくお伝えしています。
MBCスクール
主宰 武内美紀
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